現状での日本の英語教育は国家的な膨大な時間のロスだと思います。
子ども達にも過度な負担を強いていますし、どうせ使えないような英語を教えるために、何千時間も勉強するのは馬鹿げています。もっと役に立つ知識、学問、スポーツや芸術に振り向ける時間を増やして欲しいと思います。
過去100年近く、子供達に中学高校と毎週何時間も英語の授業を受けさせ、年間何百時間も英語に使っているのに、日本の一流と言われる大学を卒業し、有名企業の管理職となったような人でも、ほとんどの人が英語をろくに使いこなせていません。企業の社長クラスの人が海外に行っても飲食店で「おねーさーん!」「すみませーん!」などと連発し、メニューを指して「これ!」などと注文するのがやっと、おまけにサービスを受けても「Thank you」の一言も出てきません。機内サービスでも「Coffee or tee?」って訊かれて「Coffee」だけで「Please」の言えない人がほとんど。「No, thank you」や「You are welcome!」も出て来ない。60代以上の人に多いですが、そういうおじさんが大挙して海外に行ってスープをすすったり、他人のお皿から料理を取り分けたり、フォークの背中に料理を乗せて食べたりしているで、恥ずかしい思いをすることが頻繁にあります。
日本では長期間、英語(その他いくつかの外国語)は漢文にレ点を付けて読むのと同じように教えられてきた結果、翻訳のテクニックと、それを利用した受験のための謎解きテクニックとして、外国語がその言葉の話される国の言葉とかけ離れ、日本でしか通用しない特殊な学問になってしまいました。
次の100年間も英語が国際語であり続けるかどうかはわかりませんが、インターネットの普及などで英語ができることは非常に有利な前提条件となります。少なくとも日本では可及的速やかに現在の英語教育のあり方を改めるべきだと思います。
まず第一に、海外在住経験のない(あるいは日本在住でも家庭内でネイティブとして英語を使っていた人以外の)新卒教員に英語を教えさせるのははじめから無理な話です。新規に資格試験などを全員に受けさせ、英語のみでの充分なコミュニケーション能力のない英語教員は担当から外すべきです。語学教員については新卒であろうがなかろうが、充分な語学力、特に会話力のある人間を採用するべきです。実際には募集すれば40歳以下でも非常に優秀な人材が沢山いるはずです。いなければ私が紹介します。
その上で、英語教育は行うのならば、遅くとも小学校1年生から始め、中学校以降は選択科目にするか、必修から外し、入試科目からも外してしまえばいいと思います。それによって語学学習の負担が大幅に軽減されます。1990年代には脳の研究からすでに「言語は母語話者と同レベルに習得されるのは概ね5歳から11歳の間で、それ以降は母語に接ぎ木されたような状態でしか習得されない」ということがわかっているからです。小学校で毎日1時間、英語のみの授業を、きちんと喋れる教員が教えれば、日本の小学生もフィンランドの小学生のように、高学年になれば誰でも英語がベラベラになるはずです。語学教育で成功している国はどこもそうしています。
丁度、脳の発達の段階として語学を学ぶのには最も都合の悪い時期(12歳以降)に、英語を始めて中高生の脳を本来この時期に学ぶべき、もっと複雑で高度な思考能力を要する学習から遠ざけるべきではありません。語学というものは文法が先にできた訳ではなく、文法はある言語を説明するために後付けされているので、英語のようにケルト、ローマ、ノルマン、アングロ・サクソンと様々な語源をもった言葉は本来文法の例外が多く非論理的で、論理的思考力があればあるほど相克が激しいです。
英語は母音の多さ、文法の例外の多さ、正書法の複雑さ、方言の多さなどからも世界で最も難しい言語の一つです。本来はドイツ語のように母音の少なくて文法も例外の少ないヨーロッパ言語を一つ習得していると、英語の学習は簡単なのですが、そうした言語に馴染みのない日本人にいきなり英語を学ばせるのは本来非常に骨の折れることです。
私はそもそも6-3-3-4のくくりで中学、高校、大学に受験勉強などさせるのは反対ですが、もし小学校で英語を打ち切ってしまえば、寧ろ高校や大学の入試では出題者は必要に応じて、例えば物理や生物の入学試験を英語のみで出題したり、東洋史や東洋哲学などの場合は中国語のみで出題する、などというのもありだと思います。つまり、中学、高校においては希望者は進路に応じて、より専門的な英語や、第2外国語を選択すればよいのです。
私は子供を6歳からオーストリアのウィーンで小学校に行かせています。こちらでは少なくとも私立の学校では小学校1年生から英語を教えます。もちろん、外国人と英語で会話のできないような先生は一人もいません。マルチリンガルにするなら英語圏より、非英語国で早期から英語教育の行われている国がよいです。その国の言葉はもちろん、英語も同時に習得されるからです。3年生の長男は文法的なミスは多いものの、すでにドイツ語はネイティブ並み、英語は日本の中学校2、3年生並みにはできると思います。
今後、日本の英語教育を変えていくために、様々なコンサルティングや、ボーディングスクールの顧問、親子留学のすすめなどを行っていきたいと思います。
子ども達にも過度な負担を強いていますし、どうせ使えないような英語を教えるために、何千時間も勉強するのは馬鹿げています。もっと役に立つ知識、学問、スポーツや芸術に振り向ける時間を増やして欲しいと思います。
過去100年近く、子供達に中学高校と毎週何時間も英語の授業を受けさせ、年間何百時間も英語に使っているのに、日本の一流と言われる大学を卒業し、有名企業の管理職となったような人でも、ほとんどの人が英語をろくに使いこなせていません。企業の社長クラスの人が海外に行っても飲食店で「おねーさーん!」「すみませーん!」などと連発し、メニューを指して「これ!」などと注文するのがやっと、おまけにサービスを受けても「Thank you」の一言も出てきません。機内サービスでも「Coffee or tee?」って訊かれて「Coffee」だけで「Please」の言えない人がほとんど。「No, thank you」や「You are welcome!」も出て来ない。60代以上の人に多いですが、そういうおじさんが大挙して海外に行ってスープをすすったり、他人のお皿から料理を取り分けたり、フォークの背中に料理を乗せて食べたりしているで、恥ずかしい思いをすることが頻繁にあります。
日本では長期間、英語(その他いくつかの外国語)は漢文にレ点を付けて読むのと同じように教えられてきた結果、翻訳のテクニックと、それを利用した受験のための謎解きテクニックとして、外国語がその言葉の話される国の言葉とかけ離れ、日本でしか通用しない特殊な学問になってしまいました。
次の100年間も英語が国際語であり続けるかどうかはわかりませんが、インターネットの普及などで英語ができることは非常に有利な前提条件となります。少なくとも日本では可及的速やかに現在の英語教育のあり方を改めるべきだと思います。
まず第一に、海外在住経験のない(あるいは日本在住でも家庭内でネイティブとして英語を使っていた人以外の)新卒教員に英語を教えさせるのははじめから無理な話です。新規に資格試験などを全員に受けさせ、英語のみでの充分なコミュニケーション能力のない英語教員は担当から外すべきです。語学教員については新卒であろうがなかろうが、充分な語学力、特に会話力のある人間を採用するべきです。実際には募集すれば40歳以下でも非常に優秀な人材が沢山いるはずです。いなければ私が紹介します。
その上で、英語教育は行うのならば、遅くとも小学校1年生から始め、中学校以降は選択科目にするか、必修から外し、入試科目からも外してしまえばいいと思います。それによって語学学習の負担が大幅に軽減されます。1990年代には脳の研究からすでに「言語は母語話者と同レベルに習得されるのは概ね5歳から11歳の間で、それ以降は母語に接ぎ木されたような状態でしか習得されない」ということがわかっているからです。小学校で毎日1時間、英語のみの授業を、きちんと喋れる教員が教えれば、日本の小学生もフィンランドの小学生のように、高学年になれば誰でも英語がベラベラになるはずです。語学教育で成功している国はどこもそうしています。
丁度、脳の発達の段階として語学を学ぶのには最も都合の悪い時期(12歳以降)に、英語を始めて中高生の脳を本来この時期に学ぶべき、もっと複雑で高度な思考能力を要する学習から遠ざけるべきではありません。語学というものは文法が先にできた訳ではなく、文法はある言語を説明するために後付けされているので、英語のようにケルト、ローマ、ノルマン、アングロ・サクソンと様々な語源をもった言葉は本来文法の例外が多く非論理的で、論理的思考力があればあるほど相克が激しいです。
英語は母音の多さ、文法の例外の多さ、正書法の複雑さ、方言の多さなどからも世界で最も難しい言語の一つです。本来はドイツ語のように母音の少なくて文法も例外の少ないヨーロッパ言語を一つ習得していると、英語の学習は簡単なのですが、そうした言語に馴染みのない日本人にいきなり英語を学ばせるのは本来非常に骨の折れることです。
私はそもそも6-3-3-4のくくりで中学、高校、大学に受験勉強などさせるのは反対ですが、もし小学校で英語を打ち切ってしまえば、寧ろ高校や大学の入試では出題者は必要に応じて、例えば物理や生物の入学試験を英語のみで出題したり、東洋史や東洋哲学などの場合は中国語のみで出題する、などというのもありだと思います。つまり、中学、高校においては希望者は進路に応じて、より専門的な英語や、第2外国語を選択すればよいのです。
私は子供を6歳からオーストリアのウィーンで小学校に行かせています。こちらでは少なくとも私立の学校では小学校1年生から英語を教えます。もちろん、外国人と英語で会話のできないような先生は一人もいません。マルチリンガルにするなら英語圏より、非英語国で早期から英語教育の行われている国がよいです。その国の言葉はもちろん、英語も同時に習得されるからです。3年生の長男は文法的なミスは多いものの、すでにドイツ語はネイティブ並み、英語は日本の中学校2、3年生並みにはできると思います。
今後、日本の英語教育を変えていくために、様々なコンサルティングや、ボーディングスクールの顧問、親子留学のすすめなどを行っていきたいと思います。
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