2012年12月30日日曜日

ヴェブレン効果

「自動車や時計など、同じ機能でもあえて高い価格のモノを選んでしまうことがある。その理由は人間の見栄や安心感」。
「このように、その商品のもつ機能や品質とは別に生まれる価値のことを『消費の外部性』という」。


そういう現象があることは知っていたが、呼び方は知らなかった。
(あえていうなら「経済外的要因」と言っていた)。

日本車など日本製品が海外で売り方を失敗しているのではないかと思う最大の原因は「安くて性能の良い日本製」という高度成長時代からのイメージが定着していること。これでは円高になると売れない。

かといってその逆を行ったライカのカメラなどは結局手作りでしかできない究極の高級品を目指したが結局潰れてしまった。コストに対して汎用性が低すぎたのだ。ベンツやベーエムヴェーは相当悪趣味なデザインでもチンピラのお兄さんによく売れる。

「安くて良い」を徹底的に追及するとニトリやユニクロの様になるけど、どうやら同業他社を圧迫してこれまた評判が良くない(イケアは安くてデザインも良いが、まわりを見ているとどうも組み立てるのがめんどくさい、またはうまく組み立てられない人がかなり多く、これで苦戦するだろう。日本にはDIYの伝統が欧米ほどないのだ)。

「スノッブ」という言葉は「なんちゃって上流・インテリ」を揶揄することばでしかないので、ネガティブなイメージしかないが。

余談だが、テレビのコマーシャルや新聞や雑誌の広告を見てものを買ったことは、今まで数えるほどしかない。通販は最近ある程度あるが、これはこちらからカタログを取り寄せたり、HPを見たりして買っている。ほとんどは口コミや、実際に通りかかった店で実物を手に取って買う。

私の様なタイプの人間が増えると、既存のコマーシャリズムは通用しなくなって行くのだろうが、その心配はあまりなさそうだ。